龍の宮物語(2019/星/スカステ)感想

CS放送・スカステことスカイステージで録画したものを楽しく見ました😃
上演時から評判が良かったので、やっと見たぞー❗️って感じ。

良い点

場面の切り替えとか余計なセリフの捨て方が潔くて、生理的に気持ち良い👍作品自体はスカステで「先生の世界観が…」と演者が連発していたように、「世界観を楽しむ系」
「ここ繰り返して見たい」というシーンがたくさんありました。最後まで緊張感があって、この後どうなるのか…と集中していました。
逆にいうと、最後は肩透かしなところがありましたが…とにかく主人公たち恋人同士の交感がタップリ見られて、そこが好きなら満足度高いと思いました。

割と論理的

詩的で抒情的という前評判を聞いていましたが、伏線の張り方やユニゾンで対になる歌詞など、論理的に構成してると思いました。帰納法的作劇というか。指田先生は描きたいことが見えてて、それを的確に言語化するのに長けているのではないかと。平易で引っかかりの無い日本語なので必要な情報はスッと頭に入りました。「ここの歌詞うっかり聞き逃すと話わからなくなる」的なのはほぼない。

個人的には龍神様が好き(笑)

演者は、どの人物も主張がはっきりしていて、(まだ、よく知らないけど)星組はキャラが立ってていいな、と思いました。
特に池の人外どものシーンはどれも楽しい😃
絵巻物に描かれたユーモラスな妖しそのもの。ゲンゴロウとヤゴロウ、キャラ的に大好き。もっとわちゃわちゃしてるのが見たい(笑)

で、その人外のトップにいるのが龍神様なんですが、みっきーさんの演技が凄かったです
スカステ視聴なので、画面に龍神様映らないときも多いのですが、声しか聞こえない登場シーンでも「やばい!龍神様きた!」という迫力がありました。 玉姫に関するセリフはトーンが全然違っていて。この人も自分を見失ってるんですね。声の使い方が巧みでした。龍神様大好き(笑)

メインは玉姫

しかしやはり、お話としては玉姫の造形が一番の目玉でしょうか。
くらっちさんの歌は高音部が透き通るようで気持ち良い。しっとりと、重みがある佇まいで、池から立ちこめる湿めり気が感じられるようでした。
「もののけ姫」ではないですが、玉姫は人間にもなれず、妖しにもなりきれない哀れな存在。体は龍になっても心が変われない。怒りと恨みを持ち続けることは人間を諦め切れないからこそ。
セリフ回しも独特で、不思議な引力があります。清彦が「もう会いたくないのに思い浮かぶのはあなただけ」というほどに心臓を掴まれるのも納得。「犬夜叉」の桔梗が好きな人は、玉姫好きじゃないかな〜(また例えが二次元 笑)

こんな重いヒロインに対して主人公は薄くなるかと思いきや、せおっちはあくまで涼しげに、しかしブレない誠実さで白く、発光しておりました。 清彦と玉姫は対称的な二人ですが、共に「不器用さ」を抱えて結びつき合うのが、健気でした。

ツッコミどころ

お話で「ん?」と思ったのは玉手箱的なアイテム関連と、ラストの唐突感、かな。
まず、玉姫が「自分に会いたいと思うなら箱を開けるな」というのが、単純に分かりにくかった。普通は「会いたかったら〇〇しろ」とか「〇〇したら会えない」って表現になると思うんですよね。
…で、なぜ単純に「箱を開けると二度と会えない」にしなかったかというと、クライマックス付近で清彦に「会いたい」と言わせるためのシナリオ都合だと思うので、ちょっと無理矢理感ありました。

で、箱自体の機能がよくわからないので、渡された意図もよくわかんなかったです。それまで理屈で固めてきたのに、突然「雰囲気でわかれ?」とばかりに、終盤バタバタまとめてこられたよーな。あれは箱に雨を降らす機能があったのか、箱を開けるタイミングでメンタル落ち着いた龍神様が雨降らしたのか…。雨が涙のように見えて素敵だなって思いつつ、「箱…ん?箱から何か出たか?」と確認してしまいました。
もうひとつクライマックスがあるかと思ってたなー…龍神様がもっと身も世もなく嘆き暴れて、清彦が鎮めるとか(笑)
とにかく主役二人の恋愛関係にスケールを絞ったお話なので、細かいところも無視できなくはないけど、見終わったあと「あれ?」ってなった(笑)

あと、これはテーマの好き好きなんですが、龍の宮の一族にとって玉姫って何だったのかと。女官の一部は彼女を崇めているようでしたが、その割にラストは地上からアッサリ引き揚げるし、龍弟くんが「これで何もかも元通り」って言うけど、そんな程度の扱いだったのか?と。
彼女はどっちの世界でも要らない子だったんです、そういう哀しい話です、って言われたら「そうですか」としか言いようがないんですがね…。
例えばロミオとジュリエットみたいに「ヒロインの死によって憎しみあうのは愚かだとわかりました」というテーマがあるわけでもなく。池の民は本当に人間に興味ないんだなあ…。龍神様にもう一言あれば…(笑

★あとはつまらんツッコミ
・山彦もっと強く止めろよ…
・龍の宮での一晩が人間界で30年なら、1000年の時は玉姫の体感なら一年弱。…意外と恨みつらみの期間短い?
・玉姫までの生贄はどうなってたのか、食われていたのか。
・玉姫が豹変するときの演技がちょっと極端で謎のおかしみがこみ上げる。イケズな女王様がとんだピュアピュア乙女だったよ!って思わず突っ込んだ。

しかし、幼い日の清彦と出会ったときの玉姫の気持ちを思うと泣けますね。単に邪心のない人間というだけでなく、共に育った恋人の幼いときに似てるなんて、辛すぎますなあ。

などなど些末なところを突っ込めるのがオタクに美味しい!
今風な作品でした(^^)

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