めざせハートウォーミング

あかねさす紫の花(18年花組)Bパターン感想

 

むらさきの 匂える妹を 憎くあらば

人妻ゆえに われ恋めやも


 

Bパターンの感想です。Aパターンと違って、今回のライブビューイング会場はTOHOシネマズ錦糸町。

音響は南大沢より断然良いです。小さい会場で、後ろの方でやっとスクリーンと平行の高さになりますが、その意外性をついて良席がゲットできたのでありがたし。

 

・Bパターンの配役

中大兄皇子:明日海りお(男役トップスター) 大海人皇子:柚香光(男役二番手スター)

天比古:鳳月杏   ……となっております。今回は主にAパターンとの違いを中心に感想を述べていきます。

 

・最初に結論、A/Bどっちが面白い?!

物語の奥深さだったらA、不自然さがないという意味では、筋が通ってるB

 

どちらも基本のお話は同じなんですが、私が引っかかっていた、「額田の恋情はどこへ向いているか」というのがスッキリ整理されていたのはこちらのBパターンでした。Bの額田は、最初から中大兄皇子に惹かれているため、感情をベースにお話が進むので「額田、なんで?」とか「大海人皇子かわいそう!!!」とか心かき乱されず(笑)ストレスフリーに見られる。中大兄皇子に引き合わされた大海人皇子も好ましく思っているのはわかるが、出会いのわらべ唄のシーンはいかにも子供らしく微笑ましく、ドラマチックさは薄いので、額田の選択に説得力がある。 柚香光さんが明日海さんに比べていかにも若手っぽいのも、(パワー的に)恋に敗れる男として納得がいく。

一方でAパターンのキャラクターが持っていた欲・執着・情念の深さがなくなり、全体にカジュアルな出来になった。どうしようもない業の深さとか、コントロールできない悲しみとかそういうものがなく、プロット優先で小さくまとまったとも言える。 が、ぶっちゃけ、どっちもいい。

Bパターンでは、キャラクターに人間味が増しているが、簡単な理解を許さない、突き放した感じのあるAパターンのほうが、「王朝絵巻」としての凄みがある。甲乙つけがたい。難しいのはAパターンのライブビューイングが公演初めの方で、Bパターンは前楽収録だったということ。 Aパターンの仕上がった内容を見たら、感想が変わるかもしれない。ブルーレイ収録日はいつだったのだろうか?

 

・人間味を増したキャラクターたち

大海人皇子→額田→←中大兄皇子 の関係性が明確にされ、かつセリフが少し増えているため、Aパターンより中大兄皇子の内面を感じさせる演出になっていた。 強引で思うままに振る舞う中大兄皇子は、最初は他人の気持ちを無視するサイコパスかと思いきや、立場上あえてそうしている人間であるという肉付けがされている。 額田もAパターンより人間味が増しており、自分の感情と政情に翻弄される女性となっていた。

エモーショナルでひたすらに美しい明日海・大海人皇子に対し、柚香光さんはどのように大海人皇子を演じるか気になっていたが、元気で若々しく、力を秘めた未成熟の青年を好演していた。 最後の大立ち回りも、明日海さんに比べるとパワフル。 A大海人皇子が悲しみとやるせなさに身を任せているようなのに対し、B大海人皇子は、未来の反逆を予想させる力強さ、青年から大人への変化を感じさせる。 中大兄皇子の側近・鎌足は大海人皇子の才を見越して「いつか虎に翼を与えてしまわねばよいが」と懸念していたわけですが、未来の政敵を非常に個人的なきっかけで目覚めさせてしまうというのが、けっこう燃える展開です。

 

・一言で違いを表すと

Aは額田&大海人皇子、Bパターンは大海人皇子&中大兄皇子の物語という印象が残りました。

Aパターンで魔性のヒロインとなっていた額田は、Bパターンでは観客の共感を許すヒロインに変化しており、ややおとなしめです。

 

<その他>

・鳳月杏さん演じる天比古、大人だった

SNSで「ニート」とか「オタ」呼ばわりされていた柚香光・天比古に比べ、こちらは落ち着いた職人でしたw ラストも、振り上げたナタをなんとか収めることができた。柚香さんの分、大海人皇子の悲哀を引き取ったか、ここに理想を失った純粋な芸術家が爆誕。

・額田の少女時代

Aパターンに比べて明らかに自然になった。特に声。逆に十市がBパターンでよりわざとらしい子供になっていて、違和感…。合わせて変えればよかったのにな。

・明日海りおさんの中大兄皇子

男らしいというには線が細すぎるが、堂々の美形っぷり。が、大海人皇子とのデュエットは必要だったろうか。衣装が白雉の祭り用のキンキラキンで大海人皇子の衣装と合わないし、柚香光さんの見せ場をひとつ奪ってる気が…。三角関係の勝ち組な上にメタ的にもトップだしでなんか出番が多く感じてパワーバランスとしてはどうなんだ。ミーハー心的にはありがたいんですけど。(笑)

・ライブビューイングのカメラワークが向上していた(Aがひどすぎた)


 

・本当は三角関係なんかなかったんじゃないの説(自説)

冒頭の歌は、当事者3名が揃ってるときに額田への返歌として大海人皇子が歌ったものだそうです。

この時代、というか額田のアレコレ自体にフィクション性が強いらしく、シチュエーションがわからないのでこういった三角関係があったと類推されてるわけですが…。

古代人のことなんで

 

「いやー、俺たち、いい女を共有しましたね」

「さすがだな兄者」

「さすがだな俺たちwww」

 

こんなノリでもおかしくないのでは!という思いがふと湧き上がりました。

そう思うと、悲恋じゃなかった!みたいな可能性が出てちょっと心慰められる気もしたり…?

 

し、しないか… (スミマセン)

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